「復刻版芋焼酎 白金乃露」を飲みました。
「白金乃露(しらかねのつゆ)」は、辛口の本格派を代表する芋焼酎のひとつです。
現在販売されている一般的な銘柄のなかでも、「白金乃露」は「芋焼酎っぽい芋焼酎」という印象が強いのですが、やはり製造技術の向上と、消費者の好みにあわせた時代の流れのなかで、昔と比べたらかなりクセがなく飲みやすい芋焼酎になっているようです。
たまに「昔の芋焼酎はくさくて飲みにくかった」というようなことも耳にしますが、そういうクセのある芋焼酎が好きな方も多く、当店でもお客さまから「昔のくさくてクセのある芋焼酎を飲みたい」というご相談を受けることがよくあります。
(ちなみに、そういうクセのある芋焼酎をお探しのお客さまにはこのあたりの芋焼酎をおすすめしています。 http://www.higoya.co.jp/fs/higoya/c/imo-oyuwari/1/1)
白金酒造でも、そういう「昔の芋焼酎が飲みたい!」との要望に応えるかたちで、「白金乃露」販売開始100周年記念焼酎「復刻 白金乃露」を製造したようです。
裏ラベルの説明文は次の通り。
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発売100周年「復刻 白金乃露」
大正元年発売の白金乃露は地元鹿児島から始まり、現在では全国の皆様に支えられ発売より100周年を迎えることが出来ました。
100年という時の流れと共に進化してきた白金乃露。
昔の「白金乃露」を飲みたいとのご要望にお応えすべく、ここに「復刻 白金乃露」として蘇らせました。
濃厚でありながら、どことなく懐かしい味わいをお楽しみ下さい。
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「白金乃露」が販売され始めたのはちょうど大正元年(1912年)。
調べてみると、大正2年に2次仕込みの製造技法が開発されていますので、それ以前に発売開始された当初の「白金乃露」はどんぶり仕込みの製法でつくられていたのでしょうか。
「復刻 白金乃露」もさすがに100年前の製法を再現したわけではないようです。
個人的な印象になりますが、私(28歳)が、子供のころに祖父や父が飲んでいた焼酎のにおいがこういう強いにおいだったような気がしますので、昭和の半ばから終わり頃の芋焼酎を再現したもののような気がします。
実際に飲んでみると、やはり辛口の本格派です。
香りも強く濃厚なので、芋焼酎が苦手な方はくさいと感じるかも。
ストレートで口に入れてみると、口に入れた瞬間、舌の先では甘みを感じますが、だんだん舌の奥の方でピリピリとした辛さがひろがっていきます。
お湯割りにしても、やはり甘さよりも辛さの印象が強いような気がします。
やはり、限定の復刻版ということで、あえて万人受けしないタイプを出してきたのでしょう。
私の個人的な好みでも、ちょっと苦手なタイプですが、好きな人は本当に好きな、クセのある芋焼酎だと思います。
瓶やラベルのデザインもレトロで味があります。
こちらからご購入いただけます。 http://www.higoya.co.jp/fs/higoya/sg05/
↑ 昭和初期の職人さんたちの写真、前掛けには白金酒造の前身の川田醸造場の文字が見えます。
http://www.higoya.co.jp/fs/higoya/sg05/