ひでりぼし
鹿児島県曽於郡大崎町 天星酒造
焼芋工場で選別外となった「焼芋パウダー」を黄麹で醸しました。程よいロースト香に様々な芋からなる味わいが重層的に表現された美味しい焼酎に仕上がっています
●大隈半島の中ほどに位置する大崎町にある天星酒造は明治34年(1901年)創業の伝統蔵です。
※蔵は2010年、それまでの老松酒造から天星酒造と社名を変更しました。
志布志湾に面し、美しい海岸線を持つ大崎町は豊かな自然に恵まれた町です。
そして蔵では、平成の名水百選に選ばれた普現堂湧水源(ふげんどうゆうすいげん)を源流と
する70mの白砂層で自然濾過された超軟水の自然水を汲み上げて仕込み水・割り水に使用しています。
●この商品は、天星酒造の焼酎企画を担当している高屋総一朗氏の「ひらめき」から生まれた商品です。
高屋氏が焼芋加工工場を見学する機会がありました。
そこでは、安納、紅はるか、シルクスイート、紫芋・・様々な品種のサツマイモが焼芋になっていて、そのまま「焼芋」として売られるほか それらを粉砕して「焼き芋パウダー」として製品化されていたそうです。
「焼き芋パウダー」を粉砕加工する際 網目の細かい「ふるい」にかけるのですが、「ふるい」に残った芋が気になりました。
聞けば、「ふるい」に残った芋は フレコンに詰めて廃棄、もしくは処分価格で飼料として
販売しているとのこと・・・
●高屋氏は思ったそうです。
これも立派なサツマイモ、しかも焼き芋加工済み!これで焼酎がつくれるのでは?
このアイデアが発端となり焼酎造りがはじまったそうです。
「焼芋」ということでロースト香がイメージされますが、出来上がった焼酎にはそこまでのロースト香はなく、様々な芋からなる甘い香りと味わいが重層的に表現されています。
※7種類のサツマイモを粉末加工した焼酎パウダーを使用しました。
原料調達の都合で、通常の「紅はるか」芋も一部使用しているそうです。
この芋を日本酒用の黄麹で醸しました。
○グラスに注ぐと、程よいロースト香が漂います。
干し芋をふっと思い出しました。
○口に含むと、程よい旨み甘みが口中にひろがります。
様々な芋からなる味わいが重層的に表現された美味しい焼酎に仕上がっています。
喉越しはまろやかで 旨味がスッ~と消えます。
○ロック、ストレートがあうように思います。
○旱星(ひでりぼし)という酒名ですが、
・炎天続きの夕刻を明るく照らす夕景や、その空に輝く星のことを指す夏の季語から
とったそうです。
・そして、原料に使用した「焼酎パウダー」は赤や紫、黄に橙と様々な芋の色が混ざりあい
鮮やかな色彩が、蔵の夜を彩る満天の星空を連想させたことに由来するそうです。
○ラベル画は、天星酒造夏の焼酎「一夏一会」のラベルも作成した鹿児島市在住のアーティスト
「わかまつごう」氏のパステル画です。
蔵から見えた夕景を描いたそうです。
度 数:25度
原材料:さつま芋 米麹(黄)