いしぐら
姶良郡姶良町 白金酒造
黒瀬東洋海杜氏渾身の黄麹100%の焼酎。出荷数が120本限りの希少な焼酎です
●明治2年(1869年)創業の白金酒造は鹿児島でも有数の歴史をもつ古い蔵です。
蔵のシンボルである石蔵は、西南戦争のとき西郷軍の陣屋になったといわれており文化庁の登
録有形文化財に指定されました。
鹿児島市から霧島市の方向へ国道10号線を進んでいくと 途中で(姶良町脇元)国道沿いに
ある石蔵を見ることができます。
大ベテランの黒瀬東洋海(とよみ)氏を杜氏頭に手造りにこだわり続け、昔ながらの木樽蒸留
・かめ仕込みが特徴です。
そして、蔵では仕込み前のサツマイモをきれいに洗い、皮をむいた上に、焼酎の苦みの原因と
なるヘタや痛んだ箇所を徹底して取り除きます。
人手を掛け、丁寧に処理されたぴかぴかの芋のことを蔵では「磨き芋」といいます。
「磨き芋」にすることで、雑味の少ないスッキリとした焼酎に仕上がるといわれています。
●「全量黄麹 手づくり焼酎石蔵」は黄麹100%の焼酎です。
黄麹100%といってもピンとくる方は少ないと思います(私もそうでした)。
現在、黄麹の焼酎として多くの銘柄が発売されていますが、その多くは黄麹に白麹や黒麹が併せて醸されています。
それは、白麹・黒麹を用いると仕込み段階で「酸」が発生し モロミに雑菌が混入してもモロミの腐敗や劣化を防ぐことが出来るからです。
黄麹100%だと「酸」は発生せず、モロミに雑菌が混入するとモロミは腐造してしまうので 黄麹100%の焼酎造りはとても難しいものになります。
●黒瀬東洋海杜氏頭は全量黄麹の焼酎づくりに挑みました。
鹿児島で一番寒い時期である昨年1月、雑菌の侵入を防止するため少数の製造者以外の出入りを禁じた蔵で、麹室での麹米造りからかめ壺による一次・二次仕込みまで、昼夜をとわず経験と五感を使い 全量黄麹による仕込みをなしとげました。
発酵したモロミは、木桶蒸留器により蒸留され原酒はかめ壺で寝かされました。
このように手間ひまかけて造られた焼酎なので出荷数は極めて少なくて、1800瓶・720瓶とも120本限りの超限定品となりました。
●仕上がりですが
先ずは、吟醸香のような馥郁とした香りが素晴らしいです。
スッキリした味わいの中にも、フルーティで上品な華やかさをもった焼酎に仕上がっています。
しっかりとした造りなのでコクと旨味もあり とてもまろやかな喉越しがたまりません。
●ロック、お湯割りもいけますがストレートでじっくり味わっていただきたい焼酎です。
度 数:32度
原材料:さつま芋 米麹(黄)