そしゅう
薩摩川内市下甑島吉永酒造
「dancyu」の“愛され焼酎”で「まろやかなタイプ」焼酎部門で1位となりました。とても魅力的な焼酎です!その分表現が難しい・・・
●明治41年(1908年)創業の吉永酒造は、東シナ海に浮かぶ甑島(下甑島)にあります。
創業時から使用している甕壺を用いて、丁寧な焼酎づくりをされています。
●蔵の限定焼酎「甑州」は、昨年(平成25年)夏 食の雑誌「dancyu」の「30人が選んだ“愛され焼酎”はこれだ!」で「まろやかなタイプ」焼酎部門で1位となった芋焼酎です。
厳選された新鮮なさつまいもを原料に、白麹を用い、常圧蒸留、かめ仕込みで醸しあげた芋焼酎ですが、「甑州」のこだわりは
◆新しい酵母を使って仕込まれている(日本酒用の酵母とのことです)
◆香味成分の調和をよく保つために、貯蔵熟成の段階で絹の袋で濾過をしている
◆仕込み水・割り水に蔵近くの手打佐ノ浦に湧く蛍水を使用しています
※蔵では仕込み水・割り水は、今まで「こしき海洋深層水」を使用していました。
蔵元にお尋ねしたところ、途中から海洋深層水を使うようになった五郎・亀五郎
に対して地元の多くの愛飲者の方々から「昔の味」に戻してほしいとの要望が
常々あったところに、焼酎づくりに最適な水(湧水)を見つけることが出来たので
「水」を変えたとのことです(「五郎」は既に蛍水を使用しています)。
この湧水を「蛍水」と呼ぶのは、昔からきれいな水でホタルがいて地域の名所と
なっていることから「蛍水」と呼ばれているとのことでした。
※「蛍水」を使った甑州を試飲しました。
「海洋深層水」の甑州とハッキリした味の違いは感じられませんでした。
ただ、味わいに広がりが出たように思います。
●「五郎」「亀五郎」の吉永酒造の焼酎のイメージは「骨太」なのに、「まろやかなタイプ」の焼酎部門で1位とは?どんな味わいなのか・・試飲しました。
○開栓すると、控えめながら力強い香りが漂いました。甘い香りではなく、しっかりした伝統的な?芋の香りです。
○口に含むと、甘みと辛みを感じる深みのある複雑な味わいが口中に広がります。コクも十分です。
○水割りでは、スッキリした味わいながら上品な香りが口中に広がる感じです
○お湯割りではふくらみのある甘みを感じます・・・、
と、試飲を重ねたのですが 重ねれば重ねるほど表現が難しくなる。
複雑で・奥深い・力強い味わいです。一方で、飲みくちはやわらかく 飲みやすいと言ってもいいかもしれません。
あとは、ご自分の舌で味わってもらうしかありません。
甘・辛のバランスが秀逸です。
度 数:25度
原材料:さつま芋 米麹(白)