ごへいむろか くらしっく
宮崎県日之影町 姫泉酒造
「紅はるか」芋を原料にワイン酵母で仕込み無濾過で仕上げた限定焼酎。風味豊かな味わいのなかに甘みとフルーティーさを感じます
●宮崎県北部・大分県熊本県との県境近くにある日之影町の姫泉酒造は、天保(てんぽう)二年(1831年)創業の宮崎県で最古といわれる蔵元です。
※時は江戸時代の後期で、天保八年(1337年)に大塩平八郎の乱、
嘉永六年(1853年)黒船来航、そして慶応四年(1868年)が
明治維新で その歴史の重みが感じられます
現在の当主は七代目で、仕込みをしている蔵も約130年以上の歴史があるそうです。
仕込み蔵は、蔵付き酵母、麹菌で柱や壁が黒く染まっていて、ここで造られた焼酎が少し味と香りが他社と異なるのはここにあると語られています。
それが伝統の重みでもあるし、かけがえのない伝承であると大切にされておられます。
●日之影町は五ヶ瀬川の渓谷沿いに開けた自然豊かな町です。
五ヶ瀬川沿いにある蔵の仕込み水・割り水は対岸に湧く湧き水をホースで引っ張ってきて使っているそうです。
数千年前の阿蘇の大噴火により出来た木炭の層を通り湧き出てきた湧き水を先代が発見し、対岸にあるこの場所に蔵を構えたそうです。
そして、仕込みから瓶詰めラベル張りまで現在も手作業中心でおこなっています。
現当主の「新しいものはいくらでも生まれてきますが、古いものは一度やめたらもうつくれない」というお考え通り、つくりにこだわっておられます。
●一年に1回出荷の「御幣無濾過 classic」はリニューアルされました。
南九州産の「紅はるか」芋を原料に白麹を使用、ワイン酵母で仕込みました。
そして常圧蒸留仕立て、無濾過で仕上げです。
芋焼酎本来の香りと旨味を残すため、昔の造りに近く手作業中心の製法にしました。あえて機械では一切濾過はせずに、
余分なフーゼル油のみ手作業ですくいとっています。
微量に残る成分は香味成分(濃く感じる)ですので味わい深い風味に仕上がっています。
※無濾過の芋焼酎づくりは大変な手間がかかります。
秋口から冬場にかけての寒い時期-温度が下がることで脂分が分離し、
タンクの表面に浮いてきたフーゼル油を柄杓ですくい取ります。
朝・晩2回の作業になるそうです。
※また無濾過の芋焼酎は、原料の芋の鮮度が悪かったり傷んでいると
ストレートに反映するので、蔵では新鮮な朝堀り芋を使用し、ヘタを
切り落とすなど丁寧な対応をされているそうです。
◯グラスに注ぐと、豊かでフルーティーな甘い芋の香りが漂います。
◯口に含むと、まろやかな芋の旨み甘みが口の中に広がります。
風味豊かな味わいのなかに甘みとフルーティーさを感じるのは
無濾過ならではなのかもしれません。
◯ロックもいいですがお湯割り(ぬる燗)もいいです。
度 数:25度
原材料:さつま芋 米麹(白)